「裸でも生きる」~行動の力

山口絵理子著「裸でも生きる」

なんとも波乱万丈の人生だなぁ

途上国発のブランド「MOTHERHOUSE」を創った著者の一代記。一つの新しいブランドが生まれる軌跡を綴った物語だ。

辿り着いた先に物語があるからその人の人生が物語に花を添えている。サクセスストーリーとして捉えられるのかもしれないが、それは結果論で、著者が辿った道のりはたくさんのことを教えてくれる。

行動の力

最初の一歩を踏み出すことはなかなかに難しいものだ。なのになんだろう、この行動力は!行動力がありすぎるが故に人生に波風が立ってしまうということもあるだろうが、この最初の一歩を踏み出すことを躊躇せずできてしまうのは一つの才能だろう

自分で考え決断することができる力と行動を起こせる力が相まって途上国から新しいブランドを立ち上げるという道のりを進むことができたのだろう。もちろんうまくいくことばかりではないが、自分で決断したことだから自分の人生として精一杯がんばることができたのだと思う

目標を定めて最初に一歩を踏み出す。そしてあきらめずに継続する。人生をよりよくするための秘訣が間違いじゃないことを教えてくれる

人間の多面性

人は自分の中に様々な側面を持っている。すべてを周りに見せているわけではないから他の人から見ればある一面を捉えた人物像で捉えられているのが常だ。その多様な側面が混在して表れてくるのが一人の人間らしくていい

いじめられっ子で臆病な心、自己主張して注目されたい心、負けず嫌いな心、みんな一人の人間の中に共存しているし、その時々でどんな自分が出てくるのか、その時の気持ちの在り方で変わってくるものだ。直面する場面と心の持ちようが時にアンマッチな形で出てきていたりするのはリアルな感覚として伝わってくるものがある

継続すること

新しいブランド誕生までの道のりは継続することの難しさと大切さを改めて教えてくれている。目標に向かって継続することは簡単じゃない。でもだからこそ続けた先には自分が望んだ場所が待っている。そこにたどり着くための努力は素直な心が支えていたんだろうな

物語としての楽しさと、よりよい人生を生きるために大切なことの学び

思いを実現させるまであきらめずに続けたその行動力を見倣いたい

ひとこと

周りに流されることなく、信じて行動するその生き方は、好きだった次の言葉を思い起こさせてくれた

”The possibilities are limited only by our imagination and determination, and not by the physics.”

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