北方謙三著「楊家将」
久しぶりに楊家将を読み返した。お気に入りの本で何度も読み返しているのだが、エンターテイメントとしても面白い上に様々な学びがある
楊家将の魅力
どこにそんなに惹かれているのだろうか
やはりその生き様がかっこいいからだ
自分の生き方に信念を持っている。覇を唱えるのではなく、信頼と忠誠、そして自分の役割に対する絶対の自信
一本筋が通っているから判断に迷いがない。明確な判断軸を持っているということにある種の羨ましさを感じる
判断軸
企業でいえば企業理念ということになるが、判断軸として使えるような理念を掲げている企業は少ない。判断軸になるような思いを的確な言葉で表すということはとても難しい。それ故に個々人の解釈で判断が分かれて物事が複雑になってしまうということが往々にして起こる。物事は一度複雑化してしまうと、紐解くのに多大な労力がかかってしまう。企業の中ではそれが調整や議論として余計な時間を費やしてしまう元になっている。現場に近くなるほどにその複雑さと調整にかかる時間は増大する。できるだけ上流で明確に、シンプルに判断ができる考え方が大切だ
自分の生き方についても同じだ。何を大切にしているのか、譲れない一線がどこにあるのか、ハッキリとした思いを信念として持っていないと判断に迷うことになる
それでも信念を持って生きている人がどれくらいいるだろうか。判断に迷い、周囲に流されてしまう人が多いと感じてしまうからこそ楊業の生き方に魅力を感じる
信念
自分の生き方はどうか
家族や友人、そして自分自身を大切にして生きること。守るために健康に気を配り、経済的に困らないように働き、楽しい時間を過ごすために考える。人生の終わりにジタバタしないように後顧の憂いをなくす
これだけでも人生の判断軸と行動の原動力としてちゃんと機能する。そして人生が少しシンプルになって生きやすくなる
ひとこと
楊家将の魅力について考えを馳せていたら自分の生き方に思いが辿り着くことになった。思考はいろんな方向に広がっていく。これも読書が与えてくれる楽しみだ
自分の生き方を改めて考えるのに価値観マップはいい手助けをしてくれるな