健康診断

毎年健康診断(人間ドック)を受診している。定期的な健康の確認ができてありがたいのだが、受診前に憂鬱になることがある。胃カメラだ。胃の内視鏡検査が項目にあり、いい検査だと分かってはいるのだが、カメラが喉を通るときの苦しさはなんとも辛い。それほどの苦痛を感じることもなく受け入れられる人もいるが、私の場合は苦痛以外の何物でもない。健康のために受診しているのに、検査で体を悪くしそうだと本気で思ってしまう。

苦い思い出

検査で辛い思いをすると理不尽な思いを抱いてしまうのだが、それには訳がある。昔シンガポールに勤務していた時にBiopsy(生検)の検査を受けて、それが原因で入院する羽目になった経験があるからだ。もちろんこれは検査結果に問題がなかったから言える話だと思うし、もしその時に癌が見付かって早期発見で助かった、なんてことになっていたら別の感情を持つことになっただろうと思うが、一度抱いてしまったこの感情だけはどうしようもない^^; 人の体はまだまだ分からないことが多い。感情や心なんてなおさらだ。

長い付き合い

人間ドックを受け始めてからずっと付きまとわれている項目がある。PSAのマーカーだ。適正範囲を大きく超えていて今では3倍くらいの値になっている。当初から追加の検査で、触診、尿検査、MRIに生検と調べてみても原因が分からないということで病院の先生もお手上げ状態。経過観察ということでもう10年以上付き合っている。

最初の頃はやはり心配で、何が一番困ったかというと、原因が”Unknown”とされていたので日常生活でどうすればいいのか何のガイドもなかったことだ。食事でなにか気をつけなさい、とか、薬を処方してくれているとかあればわかりやすいのだが、アドバイスも何もないでは気が休まらない。いつも通りの生活を続けていればいいんだと普通に受け入れられるようになったのは大分時間が経ってからのことだ。しばらくは心配で気に病んで、動物性の油を摂らないようにとか、トマトがいいということで食事に取り入れたりとかあれこれと試してみたこともあったが、結果は変わらない。落ち着かないが、そんな状態が続くとこれも慣れるものである。

そうやって付き合ってきたので、今回は昨年の値よりも下がっていたので、まぁこんなものかと。定期的にチェックは受けているし、何か症状が出れば分かることだと気持ち的には割り切って今が定常状態と思えば日常化するものだ。急激に値が跳ね上がるようなことがなければ経過観察でいいだろうというのが今の結論である。これからも続く長いお付き合いだ。

いいこと

今回新しい医療機関で人間ドックを受診してよかったのは胃カメラの苦痛から解放されたことだ。初めて胃内視鏡検査の苦しさを味わってからその後は鼻から挿入する経鼻内視鏡検査にしていたが、それでも体が敏感に反応してしまうのか苦しさはなくならないので、ずっと憂鬱だった。それが今回は希望する人には鎮静剤を処方してくれるというので試してみたら、なんと眠っている間に検査が終わっていた!

事前の説明で鎮静剤の効果は人によるので、途中で目が覚めることがあるとか、鎮静剤を使用する場合は口から入れる経口内視鏡になりますといわれて、効かなかったらいやだなと思いながら試してみたら注射されたらすぐに眠りに落ちた^^ 検査が終わるまで安眠状態で苦痛から解放された。これまでの医療機関では鎮痛剤を処方してくれることはなかったのでなんともありがたいことだ。これでこれからの人間ドックの検診に憂鬱にならずにすみそうだ。

技術の進歩は早いのでもっと楽に検査ができる日がきっとくるだろう。超小型のタブレット錠のカメラを飲み込んで検査が終わるようなことが実現できる日が早くきてくれるといいな。

それではまた明日!

 

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